Course Of ORIX

ブルーウェーブとの出会い
 私が野球に目覚めたのは98年。学校でソフトボールをやったのがきっかけで
した。その後にプロ野球を見るようになり、民放では巨人戦しか中継しないこと
もあって巨人ファンになり、2000、2002年と二度日本一を経験し、喜びました。
 しかし、2002年のオフに一番好きだった松井秀喜選手がヤンキースに移籍。
これをうけてすぐにペタジーニを獲得し、松井の次に好きだった清水選手のト
レード話が出たのを機に巨人ファンを辞めました。
 私は野球しか頭にない人間ですので、野球ファンを辞めるという選択肢があ
るわけもなく、他の球団のファンになるということにしました。そこで候補に挙が
ったのが巨人の次に好きだったオリックスでした。なぜオリックスが好きだった
のかというと、パワプロでイチローのいるこのオリックスで試合をしてみたら素
晴らしいチームで強いチームだと感じ、そんなチームを使っていたこと。
 イチロー、田口、星野らBW黄金期を支えてきたメンバーが次々とさり、弱体
化していくなかで「もう一度強いBWに戻すために応援したい!」という気持ち
からオリックスファンになりました。

伊原新監督で2004BWスタート
 2003年オフ。ブルーウェーブの監督に西武の監督を務めていた伊原春樹氏
が就任。常勝西武を知り尽くした頭脳として非常に期待されてブルーウェーブ
の監督に就任しました。また、この年のオフにダイエーからFAで村松を獲得。
阪神からムーア、谷中と優勝に貢献した選手の獲得に成功し、どん底の最下
位からの脱出を狙いました。
 開幕してから打線のほうは絶好調。チーム打率は3割を越え、どこからでも
打てる恐ろしい打線でした。その一方で投手陣が大崩れ。チーム防御率は7
点台となるなど、前年に続いて投手力が課題となりましたが、守備のほうは伊
原監督の下、着々と強化されてきます。オーティズを一塁に回し、平野・後藤の
若手選手を鍛えあげました。

伊原監督が覚醒させた戦士達
 ブルーウェーブの調子はなかなか上がりませんでしたが、伊原さんは多くの
選手を覚醒させました。
 その中の一人が川越英隆投手。99年に入団し、11勝を挙げ、松坂と新人王
を争った投手です。しかし翌年以降は怪我に泣かされ、2002年から15連敗とい
う記録を作ってしまいます。先発ローテーとして期待して送り出した川越が打た
れまくるのに対し、伊原監督が激怒。ノックアウトした川越を試合中にベンチに
呼び、怒鳴りつけました。
 この怒鳴りが川越を生まれ変われました。4月24日のロッテ戦で2年ぶりの勝
ち星。これを機に川越が復活し、7勝をあげる活躍。他にも平野、斉藤、戸叶な
ど覚醒された選手が多かったです。

忘れもしない6・13
 2004年6月13日。悪魔の始まりがやってきました。朝の速報ニュースで知った
近鉄とオリックスが合併する・・・このことから球界再編が始まりました。応援す
るチームを変えてスタートした1年目。これから、という時期に起こってしまいまし
た。
 オリックス・近鉄両球団のファンは合併に断固反対。もちろん私も反対でした。
愛するチームがなくなってしまう・・・そのことを考えると賛成するなんてとてもじゃ
ないけどできない。
 合併に反対する私たちの戦い、さらにはこれからの不安がスタートしました。

ブルーウェーブがなくなる道へ・・・
 選手会が尊重する二リーグ制を球団側が無視。これでプロ野球史上初のスト
が決行されました。この一週間前もストの可能性があったのですが、これは回
避。野球観戦を予定していた私にとって本当にありがたかったし、青波を見る最
後のチャンスでもありました。
 9月23日。ついに合併凍結は実らず、新球団参入の12球団二リーグ制で決着
がつきました。これにより、ブルーウェーブの消滅が決定しました。この時の三
輪、礒部両球団の選手会長の涙は一生忘れません。報道では近鉄が中心に報
道されてましたが、ブルーウェーブファンだって愛するチームがなくなるという苦
しみを持っていたんです。もう二度と青波の試合が見れないと思うと悔しかった
し、悲しかったです。
 この時点で新球団を応援する気はなく、どの球団を応援するか迷走してまし
た。

ブルーウェーブ戦士を見守る
 11月8日。近鉄とオリックスの選手を分ける「分配ドラフト」が行われました。私
は多くのBW戦士と別れることになるんだろうなと思いつつ、この日を過ごしまし
たがBW戦士の多くが合併球団でプレーすることになりました。
 その時、私の気持ちが変わりました。今まで応援してきた選手を敵にしたくな
い。選手に罪はないし、自分達以上に選手が苦しいはず。それなら、オリックス
・バファローズを応援してみようと。
 しかし、今まで以上に応援できるのかと思うと悩む所でした。選手は応援した
いけど球団は応援したくない。合併球団のファンの方の多くは最初はこうだった
と思います。とりあえず、BW勢の多い合併球団を中心に見ていくということにし
ました。

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